無機膜が産業化されるのを見届けたい

2014-11-16

てぃん

Profile

芝浦工業大学大学院
理工学研究科 応用化学専攻
池田 歩さん

取材日:2014/04/08
編集者:清水雅俊

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研究内容

--- 今はどのような研究をしているのですか?

「無機膜」の研究をしています。膜と言うのは簡単に言うと、浄水器にあるフィルターのようなものです。現在使われているフィルターは、高分子膜で有機系のものでできていますが、これを無機材料でできたら耐薬性や耐熱性が上がり、強酸や高温下でも使用可能な膜が開発できると考えています。

芝浦工業大学 応用化学 研究室

私の研究室は「分離」ものを分けることに注目しています。ゼオライト(結晶性シリカ)膜やシリカ膜を用いて、膜の孔のサイズで水素と窒素のような小さな気体分子を分け、アルコールや硫酸から脱水を行なったりしています。他にバラジウムという金属膜を使って、水素だけを通し他の分子は全く通さないという膜を作っています。

--- 学会について教えてください。

学会のポスター発表では、自分の研究を1枚のポスター用紙にまとめて、ポスターの前に立ち、聞きに来てくれた人に説明をします。そこで議論する事で、今後の研究に役立てていきます。普通は、大学4年生はあまり学会に行かないのですが、私の研究室の教授は4年生からどんどん学会に連れて行ってくれます。学会に行き、発表する事で研究に対する理解が深まり、新しい知識や発表技術が身につけられます。

--- 研究室にはいつもどのくらいいますか?

研究室にいなければならない時間は10〜17時が基本です。遅くまで残っている人が大半ですが(笑)研究室によりコアタイムは異なりますが、応用化学科はこの時間の研究室が多いです。自分で動いて実験しなければならないので、研究室にいる時間は必然的に多くなります。

芝浦工業大学 応用化学 研究室

--- 学部では、どのくらいの人が院に行くのですか?

学部に100人くらいいますが、1〜2割くらいが大学院に行きます。正直、応用化学科は就職率が芝浦の他の学科と比べて大きな変化がないので、目的がなく大学院に進むのはお勧めしません。

--- 研究室の構成はどうなっていますか?

芝浦工業大学は、基本的に先生が一人で、あとは学生です。国立大学は教授、助教授・准教授、講師の先生、ポストドクター、大学院生、学部生と構成されていることが多いです。先生と学生の過ごす部屋が同じ、もしくは隣の研究室が多いので、先生との距離が近いのが特徴ですね。

池田さん

理系に進んだ理由

--- 理系に進んだ理由は何ですか?

ずっと理科が好きだったからです。中学校の頃は、本当に実験が好きで理科室にこもっていました。当時理科の先生が3人いて、生物・天文、地学、化学と3人とも専門知識がすごい方ばかりでこの先生達に聞けば分からないことはなかったです。その先生たちの影響で理科が楽しいと感じるようになり、実験の面白さを知りました。

--- 高校生の頃、部活はしていましたか?

高校は科学部、パソコン同好会、放送委員会に所属していました。根っからの理系でしたね(笑)あとはコーラス部や生物同好会にも少し顔を出していました。ちなみに、学部時代には、ラジオに興味があり、配線も好きだったので、FMラジオサークルに所属していました。

受験時代

--- 芝浦工業大学以外には、どこを受験しましたか?

千葉大学、中央大学、東京理科大学ですね。センター試験で満足のいく結果が出ず、悔しい思いをしましたが、今では芝浦工業大学に来て良かったと思っています。

池田さん

--- 予備校には通っていましたか?

河合塾に1週間だけ通いました。夏休みやお正月に短期間の勉強会があったのでそれに参加して、すごく有意義な時間を過ごしました。また、進研ゼミもやっていましたね。センター試験1ヶ月前から現代社会を勉強し始めたのですが、センター試験で8割程度取れるようになったのは進研ゼミのおかげです。

--- 受験勉強は1人でしていましたか?

そうですね。数学・国語は、全部高校の方が補習とセンター対策講座を開講してくれました。数学は、毎朝1時間センター試験の過去問を解いていました。物理もセンター試験対策講座を授業時間外にしてくれていたので、そこで勉強をしていました。土曜日も授業後に、講座をされるなど、友達や先生にすぐ聞ける環境があり、学校がサポートをしてくれたので頑張れたと思います。

高校生へメッセージ

高校生の間に自分の好きなことを見つけられると、大学選びは楽だと思います。好きな分野がある人は、興味のある学科や研究室を探して、大学を選ぶといいです。好きな事をやりたい!と思う気持ちがモチベーションに繋がると思うので。

また、好きな事や何がしたいか分からないけど大学には行きたいという人は、とにかく大学に自分の足で行って、雰囲気を感じた方が良いでしょう。実際に先輩の話を聞かないと大学生活や就職のイメージも湧かないと思います。大学選びはもちろん、どんなことでも自分で体験してみることが何よりも大切だと思います。

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てぃん 理系コミュニティ理系+

情報系の学部4年生。理系コミュニティ理系+にてwebエンジニアとして活動中。趣味は映画鑑賞、パン屋さんめぐり、ミュージカル鑑賞。

@snoopypoint

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