フィールドの科学

2017-03-12

へべれけまかく

アウトドアな理系

「研究者」「理系」と聞いてどんなことを思い浮かべますか。

実験室で三角フラスコを振っている姿、PC上の数値やグラフとにらめっこしている姿。
そんな姿を思い描くのではないでしょうか。

しかし、動物や植物など自然を対象にする研究は一味違うのです。

当たり前と言えば当たり前ですが、研究のためにはデータが必要です。
私は野生動物を研究しているのですが、データはどこから取ってくるでしょうか?

…ほとんど正解を言っていますね(笑)
“野生”動物なのでほとんどのデータは野外での活動、すなわち、フィールドワークによるデータ取得が必要です。
サブタイトル通り、アウトドアなのです。

フィールドワークとは

フィールドワークとは「現地調査」「野外調査」を意味します。

研究者が研究対象となる地域に赴き、研究内容に応じて様々な調査を行います。林学の分野では樹木の計測をしたり、土壌学であれば土の採取をしたりするといったところです。

フィールドワーク
↑雪山での調査中の様子。大量の氷柱で興奮。

また、フィールドワークという言葉自体は人類学や社会学など文系に属する分野でも使われます。この場合は、生活や社会の仕組みを知るために、インタビュー調査やアンケート調査が行われるようです。

ちなみに、フィールドワークをする人を「フィールドワーカー」と言ったりもします。

フィールドワークでなにするか

で、結局のところフィールドワークってなにをするのか、ということですが、なんでもやります。研究分野によってやることは全く異なります。

前述したように、樹木を計測したり、土を採取したり。

野生動物を研究する私は、動物の追跡をしますし、知り合いのツキノワグマの研究をしている人は、ひたすらクマの糞を拾っています。

フィールドワーク

他にも、地震や火山といった地学分野では、地層を調べたり、火山へ鉱物を拾いに行ったりでしょうか。

個人的について行きたいのは、サンゴの研究をしている知り合いです。真夜中の海でサンゴ礁を観察したり、採取したりするそうです。

このように挙げてみるとフィールドワークをやっている人は自然が研究の主題になってきます。

フィールドは楽しい

みなさん図鑑は見ますか?

昆虫図鑑だったり、植物図鑑だったり、綺麗なイラストや写真は惹きつけられるものがあると思います。

でも、そこに載っていることがすべてなのでしょうか?

図鑑に限らず、インターネットや書籍の情報は、あくまで1つの視点から見たものが載っているに過ぎません。惹かれるものがあるなら本物を見に行くのが一番です。

フィールドワーク

実際に、フィールドに出かけ、五感で感じることは、また違う印象や発見があります。

フィールドワークはとにかく楽しい。私はこれが一番だからこそ、今もフィールドに出ています。
自然というのはいつも同じ顔ではありません。昨日と同じところを歩いてみて、一見変わったところがないと思っても、じっくり観察してみると大きな発見があります。

フィールドワーク
↑調査中に発見したイノシシの頭骨。冬場に自然死したもの?

私の調査なんかだと、動物の新しい痕跡が残っていたりします。それを見ると私は自然の中にある生物の存在を感じます。フィールドワークは新たな世界を感じ、視野を広げてくれる方法ではないかと思います。

へべれけまかく 東京農工大学

サイエンスコミュニケータ。趣味は読書と筋トレ。インテリ肉体派って呼ばれたい。

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