ホタルはそろう~同期現象の不思議

2013-08-16

シータ

こんにちは!もう夏も真っ盛り、暑くなってきましたね。さて、夏と言えばホタルです。最近は都市部ではなかなか見られなくなってしまいましたが、今でも自然の多いところに行けば見ることが出来ます。そこで、今回はホタルの不思議な性質から広がる世界について、見てみたいと思います。

 

 

 

ホタルというと一匹一匹がほのかに光っている、というイメージでしょう。でも、海外ではものすごくたくさんのホタルが集まっている森などもあります。では、ホタルがたくさん集まるとどうなるでしょうか?

論より証拠、まずは実際に動画を見てみましょう。

 

 

このように、たくさんのホタルがタイミングを揃えていっせいに光っているのです。すごく規則正しく光っているように見えますが、驚くべきことに、これは「ボスホタル」のようなものが「今光るんだぞ!」と命令を出して、それに他のたくさんのホタルが従っている、というものでは全くないのです!ホタルは周りのホタルの影響は少し受けますが、基本的には自分のペースで勝手に光ります。ところが、全体として見るとホタルは整然と揃えて光っているようになってしまうのです。

 

このような現象は、ホタルに限らず、いろいろなところで見ることができます。例えば・・・

 

 

最初はバラバラに動いているメトロノームでしたが、最後には一つに揃ってしまいました。メトロノームは基本的には勝手に動いていて、それに床の振動を多少受けるだけです。それにもかかわらず、最初バラバラだったメトロノームは揃ってしまうのです。

 

もっと身近で、またちょっと危なっかしい例もあります。これは「ミレニアム・ブリッジ」という吊り橋をたくさんの人が渡っている映像です。

 

 

映像がズームアウトすると、橋がすごく揺れていることが分かると思います。これは「橋を渡る人の歩くリズム」が渡っている人の中で揃ってしまい、さらにそれが「橋の揺れやすいリズム」と重なってしまったために、このように橋が大きく揺れてしまったのです。

 

こうした「一つ一つはバラバラに動いているのに、全体がなぜか揃ってしまう現象」は「同期現象」と呼ばれています。これについてはいろいろと研究されていて、日本人の研究者である蔵本さんが作った「蔵本モデル」というものが世界的にもよく用いられています。モデルは非常にシンプルなのですが、単純な構造でホタルからメトロノームまで、幅広い現象の説明がついてしまうというのは科学の面白いところですね。

 

 

<さらに知りたい人に>

このような「同期現象」についてさらに知ることのできる本に、ストロガッツという人の書いた『SYNC なぜ自然はシンクロしたがるのか』という本があります。さまざまな同期現象とそのメカニズム、さらなる発展を紐解いてくれる本で、記事でも紹介した蔵本さんが翻訳しています。

SYNC

ちょっと分厚いですけど、夏休みを利用して読んでみるのはいかがでしょうか。

 

画像出典:https://goo.gl/xYjlxd

シータ 東京大学大学院総合文化研究科 博士課程3年

文化の研究はしてません。やってることは物理です!

@Perfect_Insider

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