「薬」に携わるのは薬剤師だけじゃない

2015-04-18

てぃん

Profile

北里大学
薬学部 生命創薬科学科
鈴木 あいかさん

取材日:2015/02/08
編集者:鈴木 真彦

※このインタビューは取材してから1年以上経過しています。情報が古い可能性がありますので、ご注意ください。

研究内容

---どんな研究をされていますか?

微生物由来の「新規中性脂質生成阻害活性物質の探索」という研究テーマで実験をしています。まず微生物の培養液を、研究室内で行っているいくつかのスクリーニング系で評価します。そこで目的の活性がある培養液を選択し、その中から新規化合物を見つけていく研究をしています。

---「新規中性脂質生成阻害活性物質」とはどのようなものですか?

新規中性脂質生成阻害活性物質とはコレステリルエステルやトリアシルグリセロールといった中性脂質が作られるのを阻害する作用のある新規化合物のことです。その成分を微生物の中から探しています。その成分がどんなものかを調べるために、NMRという機械を使いながら構造決定をしていきます。

---北里大学の薬学部には他にどのような研究室がありますか?

化学系、生物系、情報系の3つの分野に分かれています。化学系では化合物の有機合成など、生物系では薬の作用機序解析や薬理学など、情報系では統計を扱う研究室もあります。

---もともと微生物に興味ありましたか?

もとから興味を持っていたわけではなかったです。きっかけは、授業で色々な菌がいることを知り、目に見えないものに興味をもつようになったことでした。

---生命創薬科学科ということですが薬学科との違いは何ですか?

薬学科は薬剤師免許を取ることができる6年制の学科です。病院や薬局実習も薬学科にはあります。それに対して、生命創薬科学科は4年制です。薬を創る、創薬研究に焦点をあてている学科です。

理系に進んだ理由

---昔から理系科目は好きでしたか。

はい、小学生の頃は好きな教科は算数・嫌いな教科は体育という子供でした。高校生になっても「数学の微積分って楽しい!」と感じていました。

---高校生の時までは薬剤師になりたかったと伺いました。

はい。小さい頃は体が弱く、病院に通うことが多かったので、薬を出してくれる薬剤師の仕事は自分の身近に感じていました。周りの友達がお花屋さんになりたいというのと同じくらいの感覚で、お薬を出してくれる人に憧れを感じていました。小学生の頃には薬剤師という職業を知りました。もとから算数数学が好きだったこともあり、自分は理系に進むものだと思っていました。

---現在の学科に進まれた理由は何だったのでしょうか?

高校3年生で改めて進路を考えたとき、将来の夢が薬剤師になることから創薬研究をすることに変わりました。薬局やドラッグストアで患者さんに必要な薬の調合をする以上に、自分で新しく薬を開発し、より効果のある薬を見つけることに興味を持つようになりました。新しいものを自分が見つけられるチャンスがあることは凄く面白いと思います。創薬研究のための勉強は他の学部でも可能なのですが、結果的には、一番夢の実現に近い学科に進学することになりました。

---今の大学を選んだ理由とは?

薬に携われる仕事がしたいと考えていたので、大学を選ぶ際に「薬学部」の大学だけでは探しませんでした。農学部の応用化学、工学部の生物工学、理工学部の生物系の学科などなど。薬学部はあくまで、その中の選択肢の1つでした。卒業後の就職先を見ると、薬学部以外でも創薬に関わった就職をしているようだったので、どの学部に進学してもいいかなと思っていました。最後は工学部の生物系か、北里大学の薬学部で悩んでいたのですが、学びたいことはどちらの学部にも共通してありました。最終的な決め手になったのは立地でした(笑)。高校の時の受験に向けた寄せ書きに「素敵女子大生になる」と書いていて、都内のキャンパスに憧れていました。また担任の先生やいろんな人からアドバイスをいただいたこともあって北里大学にしました。

---周りの方も似たような志望校選びでしたか?

周りの人は複数の薬学部を受けた中から、この大学を選んだ人のほうが多いみたいです。高校の先生の影響もあり、私は違う観点から進学先を選ぶことができたのだと思います。

高校時代

---どんな受験勉強をしていましたか?

通っていた高校は勉強に力を入れていて、入学したときに「君たちの受験はもう始まっている」と言われるくらいでした(笑)。放課後や土曜日に補講授業があり、自習室もあったので勉強する習慣が1年生の頃から身についていたと思います。それもあって基本的に勉強場所は高校でした。休日も朝から夕方まで自習室にいて勉強をしていました。

---勉強で疲れた時は何をしていましたか?

勉強に疲れたら、友達と教室に戻って話をしたり遊んだりするのがリフレッシュになっていました。あとは、好きな俳優さんのラジオを聞きながらの勉強も楽しかったです。印象に残っていることとしては、センター前日にクラスの友達と黒板に落書きして遊んだことです。友達と遊ぶことが一番のリフレッシュ方法でした。また、点数や偏差値に悩まされることもありましたが、友達とのそういう時間が気分転換になっていたと思います。

キャンパスライフ

---どんな大学生活を送っていますか?

常にやりたいことがたくさんあって、単純に家から大学を往復するだけの生活はつまらないと感じていました。そのため外に広がる関係・環境づくりを意識していました。大学内での勉強や友人関係はもちろんですが、違う学校の人と会ったり様々な場所に行ったりしてきました。例えば大学2年秋から4年の秋まで、理系コミュニティ理系+の代表として、イベント運営を含め様々な経験をさせていただきました。この2年間で学んだこと、出会った人との密度はこの大学生活の中でかなりの濃い時間になっています。また中学時代に吹奏学部に入っていたこともあり、音楽をやりたい気持ちは常に持っています。なので、大学2年の頃はほんの少しだけ他大学のサークルにお邪魔して自ら音楽に触れる機会を作っていました。

高校生へのメッセージ

初めての進路選択を迫られる高校生は自分の進路について本当に悩むと思います。でも、自分が学びたいこと・やりたいことができる学部ってどこなのだろう?どんな大学生になりたいのだろう?そんな気持ちを忘れずに可能性をフルに広げて進路を選んでみてください!きっと大学生になって「これで良かった!」と思えるはずです!やりたいことがあるなら、1つの学部に選択肢を狭めすぎずに、いろんな可能性を探してみてください。

てぃん 理系コミュニティ理系+

情報系の学部4年生。理系コミュニティ理系+にてwebエンジニアとして活動中。趣味は映画鑑賞、パン屋さんめぐり、ミュージカル鑑賞。

@snoopypoint

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