テクノロジーと建築の進化 ~今の建築を考える~

2015-08-26

isoshi

建築は、常にその時代の思想や技術と呼応しています。

今回は、『テクノロジーと建築の進化』と題して、現在の建築について考えていきたいと思います。

現在の建築について考える前に、まず、それを取り巻く社会の状況に目を向けてみましょう。

 

下の写真は、windows 95の画面です。windows 95の普及により、一般の人が多くパソコンを持ちインターネットを利用しだしたことから、1995年は「インターネット元年」とも呼ばれます。

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今年2015年はそのwindows 95の発売から20周年で、私たちの日常はコンピューターやインターネットが当たり前の世界になりました。家庭にはパソコンがあり、外に遊びに行くときもスマホを持ち歩き、お店では人の動きやお金の管理など、さまざまなところでコンピューターが使われています。

そこで今の建築を考えるにあたり、そのコンピューターというキーワードに注目して、2つの実在する建築について見ていきたいと思います。

ビルバオ・グッゲンハイム美術館フランク・ゲーリー

Guggenheim-bilbao-jan05

 

この建築は1997年に建てられたもので、写真の通り建物の壁はうねうねとした曲面で作られている。もちろんこのような発想はそれまでにもありましたが、これを実際に建てるとなると話は別です。コンピューターができる以前は、私たちに馴染みのある柱と梁を持つ単純なかたちの建物しか造ることができませんでした。このような“奇形な建築”を実際に建てることを可能にしたのが、コンピューターによる高度な計算技術です。ちなみに、この建物の構造計算には建物のソフトではなく、戦闘機の設計などに用いるソフトを使って設計されているそうです。さらに、コンピューターがないと、このうねうねとした壁を工場で造ることもできません。

なお、ビルバオはかつてスペイン屈指の工業都市であったが、1990年代以降に産業が衰退し、街の活気は一度失われてしまいました。それが、この美術館の開館とともに人気観光地となり、産業衰退により失われていた街のアイデンティティを取り戻した町興しの成功事例でもあります。

ヘイダル・アリエフ・センターザハ・ハディッド

ZHA_Heydar_Aliyev_Centre_Baku_HuftonCrow_038

この建築は2007年のもので、アゼルバイジャンの首都、バクーにある複合施設です。これも言うまでもなくコンピューターによる建築です。地表がめくれ上がったような姿をしています。このようなデザインをすることができるようになったのもコンピューターのおかげです。

以上、2つの建築を見ましたが、このような“自由な曲面を持つ建築”は今後もどんどん増え、100年、200年後は当たり前のものになっていくでしょう。これらは、まさにテクノロジーの進歩が建築を進化させた典型的な例です。今後また、私たちが想像もできない技術革新が起こり、今ではあり得ない建築ができる日がくるかもしれません。

isoshi

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