研究者の、研究者による、研究者のための3DCG制作

2016-01-03

Keita Tanaka

理系のみなさん、初めまして。Keitaと申します。

今回が"理系Plus"への初投稿となります。

組織工学系の研究室で筋組織作製用の材料開発をする傍ら、学外での趣味&仕事としてScience 3DCGなるものを制作してます。

 

 

具体的には、AFM(原子間力顕微鏡)を模式図で表現してみたり

AFM 超簡略模式図

AFM 超簡略模式図

AFM : 材料工学の分野で頻繁に使用される手法。主に表面形状をナノスケールで見るために使用される。今回制作した模式図では、カンチレバー(図中の青い針)で表面を細かくタッピングすることで形状を見る方式をとっている。

 

自分が目指す再生組織をイメージしてみたり、

筋繊維+神経+血管

筋繊維+神経+血管

 

将来持つであろう(?)自分専用のラボ(無駄に広い)を勝手に創造してみたり、

Welcome to Lab

Welcome to Lab

という具合に、色々制作してます。

 

ところで、

皆さんは普段自分の研究を説明する為にどのような手法を用いていますか???

パワポのスライド?写真?身振り手振り??などなど、方法はいろいろあると思われます。

場合によっては紙芝居で表現することもあるでしょう。(いや、さすがに無いか・・・・)

 

最近では、「京」コンピュータの件でも分かるように、

研究の成果を世に分かり易く伝えることが求められています。

となると、難解な単語や数式の羅列では説明が難しくなります。

世の中の人のほとんどは、自分とは異なる分野の方ばかりです。

(ちなみに私も理系ですが、学部4年の今となっては大学初歩の数学の知識すらアブナイです。)

その課題を解決する策として、

私は「研究者自身によるCG資料制作」があると考えています。

 

3DCGの何が素晴らしいかと言いますと、

・単純に人目を惹く。3次元的に表現すると、聞き手が理解しやすい。

・一度3Dモデルを作ってしまえば、様々なデータ形式で使い回しが利く。 説明資料の準備が楽になる。

3DCG空間内で視点を変えるだけで違う画像が完成する。

・普段の研究に使うデータベースや化学構造お絵描きソフト (Chemskecth & Avogadroなど)と互換性がある。

が挙げられます。

 

しかしながら、

「CG制作って費用が掛かるんじゃない??難しいんじゃない??」と思う方も多いでしょう。

実は上の画像、全てフリーのオープンソフト”Blender”を使って15分程度で制作しました。 

Blenderについてはこちら:�https://blender.jp/

 

このBlenderですが、フリーソフトにも関わらず、とことこん突き詰めれば

ピクサー映画並のCGアニメーションも作ることも可能な優れものです。

Big Buck Bunny Movie Frame

(引用元:https://peach.blender.org/media-gallery/

ただし、これを通常のノートPCでやろうとすると、負荷が重すぎてビックリするほど作業が進みません。

 

分子模型についても、化学系の方はChemsketchやAvogadroをご存じでしょう。

全てフリーソフトの組み合わせで完結しています。

Blender work screen

(沢山物を並べてみましたが、4年前のノートPCでも作業はスムーズでした。)

 

なんとなく想像できるかもしれませんが、研究者(学生含む)は基本的にお金を持ってません。

そんな現実に対抗する為、「研究者が作るCG」は費用¥0で行うのが理想となります。

研究室の予算を¥数十万する3DCGソフトに充てる訳にもいきませんし。

 

また、我々研究者が目指すCGは、プロのクリエイターさんが目指す様な

特殊効果かけまくりな

「人を感動させる画像・動画」ではなく、あくまでも

「説明の補助として利用し、理解して貰う、研究考察に活かすための動画・画像」

なので、難しい作業は要らないというのが僕の経験です。

 

解説を始めると、記事が延々と続くことになるので、

次回以降の記事でも様々なCG制作手法についてご紹介していこうと思います。

 

お楽しみに!!

Keita Tanaka 早稲田大学大学院 先進理工学研究科/ Co-Lab / Shojinmeat Project / SCIGRA Twitter: @keitasciencecg

in vitro での骨格筋作製と3DCGが専門です。個人ブログ「Cプログラミンを落とした理系がScience CG制作してみた!」を運営したり、コミックマーケットで 評論本「人工培養肉作って食べてみた!」を頒布したりしてます。将来は科学技術を文化を交えながら世界に発信する仕事をしたい。

@keitasciencecg

http://sciencecg.seesaa.net

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