アジサイの花色はなぜ変わる?―デルフィニジンの作る錯体について―

2016-07-21

しおん

こんにちは。

最近一段と暑いですね。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。


ちょっと季節遅れですが、アジサイの話をしようと思います!

梅雨の時期によくみられる花で、とても綺麗ですよね。筆者は梅雨の花で一番好きです(/・ω・)/


アジサイはなんと言っても、青い花から赤い花まで鮮やかにいろんな色がある綺麗ですよね。

他の花は色が均一なのに、なぜアジサイだけは花ごとに色が変わるのでしょうか?

その理由を追及しようと思います!✌('ω'✌ )三✌('ω')✌三( ✌'ω')✌



まずざっくりと説明しますと

「土壌が酸性だとアジサイは青く、アルカリ性だとアジサイは赤く」なります!( ̄▽ ̄)

これについてはご存知の方も多いことでしょう。


でも冷静に考えてみると、なんで酸性だと青くなって、アルカリ性だと赤くなるんでしょう。

当然疑問が残ります。このままではわけが分かりません(・・?



ということでアジサイが発色するメカニズムをさらに詳しく解説します(*^^*)

まずアジサイの発色はアントシアニンの一種、デルフィニジンという色素が関わってます。

図1.デルフィニジン

実はこのデルフィニジン、青色色素なのですが、
どのようにしてこの構造式と色がつながるのでしょうか(・・?



図2, 波長と色の対応図(出典:農研機構,http://www.naro.affrc.go.jp/flower/kiso/color_shikiso/)

まずこの波長と色の対応図を見てください。可視光が波長が380nmから780nmに分布していますね('ω')

図3,共役二重結合(出典:農研機構,http://www.naro.affrc.go.jp/flower/kiso/color_shikiso/)

そもそも発色には上図のように、共役二重結合が重要な働きをしているんです( ̄▽ ̄)[1]


上図では二重結合と単結合が交互に並んだ構造が炭素7つ分ありますが、
このとき炭素2つ(C=C)だと図2の対応図において380nm以下の紫外線を吸収します。


また炭素5個以上で青い光を吸収、さらに長くなると緑色、赤色と吸収する光が増えていきます('ω')


物質は吸収しなかった光を反射し、人間の目に反射光が届きますので、このように共役二重結合の炭素数によって見える色が変わります(/・ω・)/


具体的に話すと、図3にでもリコピンは11個の共役二重結合が含まれていますが、
リコピンはそう、トマトに入っている色素です(((o(*゚▽゚*)o)))
炭素数が多いから赤いということが分かりますね。


一方で図2のデルフィニジンを見ますと、
直線ではないですがO+がある環において共役二重結合が出てきて炭素は5個ほどです。


つまり、炭素数が少ないので青いということが分かります(^^♪



ではデルフィニジンが青いということが分かったことで、アジサイの青と赤の違いにどのように関わるのでしょうか(・・?


それは実はこのデルフィニジンは不安定でアルミニウムと3-エステル化合物と結合し、錯体を形成してます。

こんな感じです
nとmは比例関係などにない独立した自然数です。このような錯体を非化学量論的金属錯体といいます。[2]


ここで青色と赤色のアジサイどちらもデルフィニジンの構造は変わりませんが、

青色は3-エステル化合物(3-カフェロイルキナ酸、3-クマロイルキナ酸など)が多く含まれ

また赤色5-エステル化合物が多く含まれています。[3](≧▽≦)


これが青色と赤色のアジサイの違いの一つです。でもこれでは土壌はあまり関係ないですね(;´・ω・)



う一つ重要な理由があります。この錯体が形成されると青色が深まるのですが、

土壌が酸性の場合アルミニウムが溶出して吸収されやすく、土壌がアルカリ性の場合はアルミニウムが溶けて吸収されにくいからです。

 AL33HO  ALOH3H

このように酸性土壌では上記の反応が左に傾くので、アルミニウムイオンが増えるのです。[4]


つまり!


デルフィニジンがアルミニウムと錯体を作り青色になるが、
酸性土壌のほうがアルミニウムが溶けて吸収されるから錯体がよく作られ青色になる!(≧▽≦)


ということでした。



読んでくれてありがとうございましたm(__)m



参考文献
[1]農研、花き研究所、色素の基礎知識、https://www.naro.affrc.go.jp/flower/kiso/color_mechanism/contents/blue.html
[2]吉田研究室、http://www.info.human.nagoya-u.ac.jp/lab/yoshida/research1.html
[3]農研、花き研究所、青色、https://www.naro.affrc.go.jp/flower/kiso/color_mechanism/contents/blue.html
[4]新規就農と知識、http://www2.tbb.t-com.ne.jp/newfarming/acid.html

画像引用
[1]イメージ画、https://goo.gl/MnLiyn
[2]wikipedia、デルフィニジンhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%8B%E3%82%B8%E3%83%B3
[3]農研機構,http://www.naro.affrc.go.jp/flower/kiso/color_shikiso/
[4]農研機構,http://www.naro.affrc.go.jp/flower/kiso/color_shikiso/

しおん

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