視聴率ってどの程度正確なの?を少し解説してみた

2016-07-26

数学のお兄さん

「n倍返しだ!」

さて、話題がホットのうちにこのような記事を書いておこうと思います。

視聴率低迷と言われている中、TBS系列のTVドラマ「半沢直樹」が最終回視聴率40%越えを達成しました。

 

「半沢直樹」最終回、関東でミタ超えの42.2% 関西は45.5%
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130924/ent13092410190006-n1.htm

誰が誰をどのように調べてこの数字を出しているのか、
そして最終的には「この視聴率の信憑性はどの程度」なのか、

いくつか統計的手法を交えて紹介したいと思います。

 

 

1.誰が調べているのか

現在、日本のTVの視聴率については、ビデオリサーチという会社が調査しています。
そして、調査となっている対象は600世帯となっています。
さて、最初に「600という数字はどこからきたのか」、その次に「600世帯をどう選んでいるのか」を見ていきます。

 

 

2.600という数字はどこからきたのか

何人調査すればいいのか、という観点については、
バラエティ番組などで専門家が「今回の場合●●人調査すれば信憑性があると言えるでしょう」などというコメントをしていて目にしている人も多いと思います。このときの人数の定め方は

・母数(調査の対象となりうる全体の人数)
・誤差

 

が大きな要因となります。母数は調べる事で求め、誤差はどの程度正確なデータにしたいか自分で決められます。この2つから境界値と呼ばれるものの値を求め、これら数字を組み合わせて調査に必要な最低人数が求まります。

「日本の高校生全体に5%の誤差で調査したい(正しい表記は”95%の確率で正しい調査をしたい”になります)」

となったら、日本の高校生の人数を調べて(約330万人)母数を求めます。今回の場合境界値は1.96となり、

 

(1.96の2乗)�0.5�0.5�(0.05の2乗)

 

で必要な調査人数が求まります。
(誤差を5%とするのは、統計的にもっとも多い定め方です。)

計算すると384.16となり、「385人調査すれば誤差5%の調査が出来る」

となります。(今回のケースは母数に影響されないサンプル数で調査が可能となります)

今回の視聴率のケースの場合、世帯数は5000万以上となっているので、
同じように「385世帯調査すれば誤差5%の調査が出来る」となります。

600世帯という数字は385世帯より多い人数になるように定めているということです。

さて、この600世帯の選び方について述べていきます。
この選び方も重要になってきます。

 

 

3.600世帯をどう選んでいるのか

この600世帯の選び方、結論から言うと「ランダムな選ばれ方であればあるほどよい」のです。
しかし、この「ランダム」が難しいのです。

完全なランダムとなる選び方が「無作為抽出」と呼ばれるものですが、
対象の全体を把握する方法が困難のため、あまり使われることはありません。

視聴率の場合も、この無作為抽出はできてません。
代わりに系統抽出という手法を使っています。

これは簡単に言うと「番号を振って一定間隔ごとに抽出する」という手法です。

完全なランダムにはならないのですが、有効な手段としてよく使われています。

 

 

4.まとめ~視聴率の信憑性はどの程度なのか~

さて、600世帯という数字の意味と価値が分かったところで、
結局求まった視聴率がどの程度正確なのかを最後に書きます。

求めた割合によって数字が変わってきます。
求めた割合が5割に近ければ近いほど、正確さを失うことになります。

式としては、

求めた割合の誤差=�2�(√(視聴率)(100-視聴率)�サンプル数)

となり、今回の視聴率42.2%、サンプル数600世帯という数字を代入すると

�4.03…

となります。計算すると38.17%~46.23%となります。
(今回有効数字は無視します)

 

 

以上をまとめると、

「95%の確率で視聴率は38.17%~46.23%である」

と言える、ということです。

画像出典:https://goo.gl/UbouVD

数学のお兄さん

世の中のあらゆる現象を数学的に解明しようと立ち上がった、謎の組織の発起人。

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