ノーベル賞で話題の「オートファジー」と「紅葉」の意外な関係

2016-10-04

しおん


こんにちは!(≧▽≦)


10月になったというのにここ数日暑くないですか?
沖縄では台風が吹き荒れてると聞くし、涼しい秋がやってくるのはまだ先になりそうです。



さて、昨日10/3に、大隅良典栄誉教授の2016年ノーベル生理学・医学賞受賞が決定しましたね。

受賞理由は「オートファジーの仕組みの解明」

ですが、このオートファジーという聞きなれない言葉、理解していますでしょうか。意外と理系でも知らない方は多いんじゃないかと思います。

なので今日は「オートファジー」について解説しようと思います!

すでによく知っている方は読み飛ばしていただいて構いません笑


オートファジーの記事はもうすでにたくさんあって、これだと差別化ができてないので、最後に

「紅葉はオートファジーに近い仕組みである」ということを語ろうと思います(≧▽≦)


1.オートファジーとは何か

オートファジーとはその名のとおりオート(自)ファジー(食)作用のことであり、自分で自分を食べるという意味です。

まともな人間は自分の腕を食べないでしょうから、意味がわからんと思うかもしれませんが、

これが細胞レベルになってくると話が違います(`・ω・´)

ご覧ください。これがオートファジーの図です。

出典:水島研究室(http://www.cellcycle.m.u-tokyo.ac.jp/research/proffessional.html)

脂質の膜がミトコンドリアと小胞体を取り囲んでいますね。

これがオートファジーによって細胞内小器官を食べている図、です。

なんで食べていると言えるのかというと、この膜構造がリソソームと連結するからです。

リソソームは例えるならタンパク質のシュレッダーです。加水分解酵素をもち、オートファジーによってとらえたタンパク質分子をアミノ酸の形まで分解します。

そうゆう意味で、細胞内で自分を食べる。なんてことが起きているわけです。


注目すべきなのは、別のタンパク質分解経路であるユビキチン・プロテアソーム系との差異です。ユビキチンを用いた経路は標的タンパク質を選択的に分解します。

対してオートファジーは非選択的に分解がおきます。図で分解されるオルガネラだって、ミトコンドリアと小胞体などとまだ必要そうなタンパク質ですよね?オートファジーで分解するタンパク質は、基本的にはわりと何でもよいのです。

では、なんでオートファジーなんかを細胞は行うのでしょうか。自分で自分を食べたとして、何の意味があるのだろう。

2.オートファジーの意義


オートファジーの生理的意義にはいろいろあるので、箇条書きで列挙します。

1.必要なものと一緒にゴミを捨てる機構

オートファジーは必要なたんぱく質も分解しますが、不要たんぱく質を一緒に分解してくれているのです。これはいちいち不要なゴミを選んで捨てるユビキチン・プロテアソーム系に比べて回転率がよいです。

たとえば温泉の掃除だったら、落ち葉を一枚一枚とって捨てるよりいっぺんに新しいお湯を入れ替えてしまったほうが効率的ですよね。それと同じことです。

2.飢餓時に役立つ

オートファジーは飢餓のときに活躍します。食べ物によるアミノ酸が供給されないと、体内で重要なタンパク質を作るときの材料がすぐなくなってしまいます。そんなとき、自分のたんぱく質の一部を分解することによって、より重要度の高いたんぱく質を合成しているのです。

自分の体すらも食べ物にしてしまう。なんだか生命の生存戦略とは大胆ですね。

3.プログラム細胞死
赤ちゃんになるころ自分の体ではたくさんの計画された細胞の死がありますが、これにもオートファジーが関わってます。

4.プリオン、菌の分解
細胞内で異常なたんぱく質が蓄積して悪さをするプリオン病などにもオートファジーは効果があります。また、外界からやってきた菌に対する感染防御にも効果があります。


とまあオートファジーには様々な生理学的な意義があるのです(`・ω・´)

3・オートファジーと紅葉


特に私が調べて面白かったのが、紅葉はオートファジーに近い仕組みだということです。

これからの季節、秋も深まって紅葉がはじまると思うので、このダブルで旬な話題を振ってみてはいかがでしょうか笑

ちなみに語ってみて生じた失敗の責任は負えません笑(`・ω・´)


さて本題に入ると、紅葉はイチョウとかカエデとかで起きるものですが、

そもそも何で緑だった葉が鮮やかな赤や黄に変わるというかというと、

葉のクロロフィルという光合成色素(緑色)を分解しているからです。

するとカエデはアントシアニン(赤色)が残り、赤く見えて、

イチョウはカロチノイド(黄色)が残り、黄色に見えるのです。

何で秋になると葉はクロロフィルを分解するのでしょうか?

それは、捨ててしまう葉っぱから大切なアミノ酸を回収するためです。

うんうん、これもまた、オートファジーだね!(^o^)

若干特異的な反応ですが、自分の体を分解して栄養にする作用、オートファジーですよね。


とすると、風流人は植物が栄養を抜き去った後の捨てる予定の葉っぱを見て楽しんでるわけですね。

そう考えると複雑な気分になります。

ま、紅葉は綺麗ですけどね。

画像出典:https://goo.gl/DL0ArS




読んでくれてありがとうございます!

参考文献
・wikipedia「オートファジー」https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%B8%E3%83%BC
・東京大学、水島研究室「オートファジー」
http://www.cellcycle.m.u-tokyo.ac.jp/research/proffessional.html
・東京工科大学「応用生物の広場」
http://blog.bs.teu.ac.jp/blog/2015/06/post-18cd.html

しおん

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