酒と薬|飲んだら飲むな、飲むなら飲むな

2015-07-23

うどん粉

こんにちは。

ネタと冗談で生きている、マーケティングチーム広報担当のたかさきです。

今回は、薬学部らしくおくすりの話を書きたいと思います(^o^)

 

みなさん、こんなことありませんか…?

 

「うわー、頭痛いなぁ。でも今日飲み会だし…鎮痛剤飲んで行こう。」

「風邪気味だけど、今日の合コン外せないわぁ…まぁ風邪薬飲んで行けばいっかーwww」

 

ダメです。お姉さん許しません。

 

多くの鎮痛剤や風邪薬に配合されている「アセトアミノフェン」

これが、お酒とともに服用すると肝障害を起こす恐れがあるのです。




Ⅰ アセトアミノフェンのおはなし

 

一般的におくすりは体の中で

吸収・分布・代謝・排泄

という4つのステップを経て行きます。

特に代謝は、おくすりを無毒化するのに大切なステップです。

おくすりが代謝されないと、ずーっとおくすりが体に残って、体に対して作用し続けるので、結果として毒になってしまいます。

 

鎮痛剤や風邪薬によく含まれる「アセトアミノフェン」も他のおくすり同様、代謝されて無毒化されます。

 

アセトアミノフェンは

硫酸抱合、グルクロン酸抱合、CYP2E1代謝

この3種類の代謝のされ方をして体の外に出ていきます。

CYP2E1というのは代謝するための酵素の名前です。

 

硫酸抱合やグルクロン酸抱合という手段で代謝される分には全く問題はないのですが、

アセトアミノフェンがCYP2E1によって代謝されると、NAPQIという物質が体の中でうまれてしまいます。

 

アセトアミノフェン

 

このNAPQIが、肝臓とくっついて肝臓の細胞を壊すのです!!


「えっ?!風邪薬飲んだらだめじゃん!!」

 

ご安心ください。

 

ふつう、アセトアミノフェンの代謝でCYP2E1が担当するのは15%くらいで

アセトアミノフェンのほとんどがそれ以外の代謝のされ方をするので、毒にならずに体の外に出ていきます。

 

「いやいや!15%どうすんのさ!!!」

 

ご安心ください。

 

このNAPQIも、通常の量ならさらに代謝されて体の外に出ていきます。

(グルタチオン抱合という代謝のされ方をします。)

 

アセトアミノフェン

 

 

なのでアセトアミノフェンをふつうに飲む分には問題がないのです。

ぜひ、おうちにある風邪薬にアセトアミノフェンが入っているかチェックしてみてください☆

(小児用の解熱薬に入っていることが多いですよ☆)




Ⅱ なんでお酒を飲んでアセトアミノフェンを飲んだらダメなの?

 

ぶっちゃけ風邪薬とお酒一緒に飲みたいときありますよね…

私も、お酒が大好き・飲み会大好きなのでそんなときも多々あります。

 

しかし、お酒を飲むと体の中でCYP2E1がたくさん作られてしまうのです。

するとどんなことが起きるでしょう。

 

アセトアミノフェン

 

 

CYP2E1がたくさん作られてしまうと、たくさんCYP2E1による代謝が働いてしまうので、

肝障害を起こすNAPQIが、どんどんできてしまうのです。

 

NAPQIの量が増えてしまうとNAPQIを解毒する代謝(グルタチオン抱合)が追いつかなくなり、解毒しきれなくなってしまいます。

 

解毒しきれなかったNAPQIは肝臓にくっついて肝臓の細胞を次々に殺して行きます。

そして最終的に肝障害を引き起こしてしまうのです。

 

肝障害を起こすと、全身がだるい、発熱、発疹、皮膚がかゆい、白目が黄色くなる

などの症状があらわれます。

 

こういったわけで、お酒とアセトアミノフェンは一緒に飲んだらいけないんですね☆

(もちろん他のおくすりもお酒と一緒に飲んだらだめです。)

 

ちなみにアルコールを毎日のように飲む人は、普段からCYP2E1が通常より多くなってしまうので、アルコールはほどほどにしましょう!

(私に言われたくないというツッコミはなしの方向で…)

 

いずれにせよ、おくすりもお酒も肝臓で代謝されるので肝臓には負担がかかるのです。

 

お酒とおくすりは「飲んだら飲むな、飲むなら飲むな」です。

 

余談ですが、タバコグレープフルーツジュース炭焼きステーキなんかも

おくすりを代謝する酵素に影響を与えることがあり、

おくすりによっては摂取してはいけないことがあるので気になる方は薬剤師さんに聞いてみましょう!

 

 

さて、記事を書き終わったので私はビールを飲むことにします。

もちろんほどほどに。

うどん粉 薬学部

@riko_kuma

カテゴリ一覧

さらに読みたい記事

一覧へ

Follow us

理系+では、理系分野に興味がある人に向けて様々な情報を日々発信しています。

最新情報はSNSアカウント又はメルマガにて受け取ることが出来ます。