飲み会の多い季節に、お酒のお話。

2013-12-06

くしこ

 

こんにちは。 忘年会が多い季節になってきましたね。
みなさんいかがお過ごしでしょうか? お酒を飲みすぎてはいませんか?

今日は、お薬の勉強をしている私から、
アルコールについて、プチ知識をお話ししたいと思います!

 

当たり前ですがお酒は、飲みすぎると気持ち悪くなったり、二日酔いになったりしますよね…。
まったく酔わない人もいるかと思いますが、 その違いについては後ほど説明します。

 

なぜ気持ち悪くなるのか

お酒には、アルコールが含まれているから、そのせいだ!! といわれればそうなのですが(笑)
それは半分くらい正解で、半分くらい違います。

 

じゃあ気持ち悪い原因は何なのか?
そのお話をする前に、アルコールが体内でどう分解されるかをまず説明します。

 

アルコールは体内に入るとまず、 酵素の力で「アセトアルデヒド」というものに変換されます。
酵素というのは、体の中の化学反応をお手伝いしてくれるモノです。
そしてこのアセトアルデヒド、毒性が強いです。
なので別の酵素で「酢酸」に変えられてしまいます。
酢酸はそのあと、二酸化炭素とお水になって、体の外に出ていきます。

ざっとこんな感じでアルコールはなくなっちゃいます。


それで、気持ち悪い原因に戻りますね。
実は、この「アセトアルデヒド」!
毒性が強いので、これが残っていることこそが、二日酔いの原因なのです。

つまり、アルコールが悪さをしているのではなくて、
分解途中の、アセトアルデヒドがいけなかったんです! ご存知でしたか?

 

酔う人と酔わない人の違い

でも、まだ気になる点がありますね。
みんなアセトアルデヒドができるはずなのに、酔う人と酔わない人がいるじゃないか!
ということです。

 

この理由はとても簡単で、
アセトアルデヒドを酢酸に変える酵素、「アルデヒドデヒドロゲナーゼ」の働きが
強い人と、弱い人がいるためです。

働きが強い人は、どんどん分解して、外に出せるので、酔いにくい。
働きが弱い人は、分解が追い付かず、アセトアルデヒドがたまって気持ち悪い…。
という仕組みです。

 

ちなみにこの「アルデヒドデヒドロゲナーゼ」という酵素、
働きの強さは、遺伝子で決まっています。
なので、飲めば飲むほどお酒に強くなる!という考えは、 あまりしない方がいいでしょう笑
もちろん、お酒に強いと自負している人も、飲みすぎには気を付けてくださいね…。

 

実はさらにおもしろいのは、ここからです!

このアセトアルデヒド… もう完璧に悪の根源という感じですよね…。
でも、こんなアセトアルデヒドも、役に立つことがあるのです!

アルコール依存症ってご存知でしょうか。
お酒を飲まずにはいられない、やめたくてもやめられない。 一種の精神疾患ともいえます。

こういう人に、 アセトアルデヒドを分解する酵素、
「アルデヒドデヒドロゲナーゼ」の働きを 邪魔する薬を与えるのです。
そうすると……アセトアルデヒドが分解されませんね…。

 

みなさんもう、おわかりでしょうか?
アセトアルデヒドがたまって、気持ち悪くなってしまうのです。

ちょっとお酒を飲んだだけで、気持ち悪くなるわけですから、
それを利用して、禁酒しよう、というお薬です。
(もちろんアセトアルデヒドがたまりすぎると危険なので、 医師の先生と気を付けながら使いますよ。)

アセトアルデヒド、一見ただの悪者でありましたが、
こんな風に、使い方次第ではうまく利用もできるのです!

 

薬は、一歩間違えると、毒です。 でも、毒から作られる薬も、たくさんあります。

こんな風に、二面性があるのは、薬だけではないと思います。 おもしろいですよね。
かの有名なペニシリンという薬も、アオカビから発見されましたしね。

もっといろいろな視野から、物事を見ていきたいですね。新たな発見があるかも…!

くしこ 薬学部

カテゴリ一覧

さらに読みたい記事

一覧へ

Follow us

理系+では、理系分野に興味がある人に向けて様々な情報を日々発信しています。

最新情報はSNSアカウント又はメルマガにて受け取ることが出来ます。