0から9までの数字を擬人化したら

2014-05-17

綾依

まだ「数」という概念がなかった頃、

“今日”、” 私”、” 最初 “…当面は「1」だけがあれば良かったのです。

” 明日 “、” あなた “、” 次 “、そしてこれから。

人はそれを知りたくなったのでしょう。

数えたくなったのでしょう。

それが、「数」の始まりなのです。

1

1は、全ての数の基準となる、いわばリーダーのような存在です。

人類との付き合いが1番長い、最初の数。

どんな数にかけても変わらない、謙虚な数。

「万物は数である」と言った、かの有名な数学者ピタゴラスは、1を「理性」を表す数字と考えていました。

数字をこんなにも考えているのは、理性を持った人類ならではのことなのかもしれません。

2

プラスとマイナス、右と左、強弱、大小…

2は、正反対のものを結び付ける性質を持っています。

正反対で対をなし、対等だけど半々。

世界を二分しながらもそれらをまとめているということは、もとはひとつだったということなのです。

それが幸か不幸か、明暗が分かれるのでしょう。

3

3は魔法の数です。

みなさんの、これまでの勉強を思い出してみてください。

「3の場合」まで理解しておけば、そのあとに続く部分はその法則を応用すればいいのだと思うことができます。

どんな多角形でもいくつかの三角形に分けられること、2次元から3次元、3桁同士のかけ算、3次方程式…

3は「つながっていく性質」を持っているのです。

4

4は堅実な数字です。

Square(正方形)は四辺が等しいため、強固で自己完結した形だと見なされます。

Square deal は「公正な取引」、Square meal は「ちゃんとした食事」、という意味があります。

方角(東西南北)だけでなく時間(春夏秋冬)もきっちりと区切り、数学の基本演算である加減乗除も4にお世話になっています。

5

5は、自然のあるがままの状態を表します。

手の指、五感、五臓など、人間の身体に深く関係している数字です。

ピタゴラスは、2が女、3が男を表す数字だと考えていました。

2人が結ばれる、すなわち足し算した結果、5は結婚を表すとされており、

その延長として、5には子供という意味もあるのです。

私の周りの5月生まれの人は、自然で穏やかな人が多い気がします。

6

6と言えばやはり最初の完全数ですよね。

完全数とは、その数自身以外の約数を足すとそれ自身になる自然数で、『博士の愛した数式』にも出てきた数字です。

また、水晶はその形から六方石とも呼ばれ、雪の結晶は2つとして同じ形のない六角形です。六角形を敷き詰めた構造をしているミツバチの巣室を、チャールズ・ダーウィンは工学の最高傑作と呼んだそうです。

ピタゴラスは6を恋愛や霊魂の数字とし、また均衡を表すとも言ったそうなのですが、私には恋愛と完全が結びつくとは到底思えません…。

7

7は、よく知られている通り幸運な数字です。

七福神は福の象徴ですし、虹も日本では7色だとされています。

神は6日間で世界を作り、7日目にそれを祝福したとも言われています。

ちなみに、正七角形はコンパスと定規を使っても作図できない最初の多角形です。

幸運は、そんなに簡単に訪れるものではないのかもしれません。

8

8は「たくさん」という意味を持つ数字です。

多く重なっている様子を「八重」と言いますよね。

また、「八方美人」の「八方」はあらゆる方向という意味です。

また、漢数字で書く「八」は末広がりであるため、日本では縁起のいい数字だとも言われています。

多くの幸せが、八方から降ってきてほしいものです。

9

9は「苦」を連想させる数字ですよね…。

19世紀、多くの作曲家が交響曲の第九番を最後として他界しているという話があります。

シューベルトが最後に完成させたのは第九番で、亡くなる直前にピアノの楽譜の下書きを残しています。

ベートーヴェンの最後の交響曲は、かの有名な「第九」です。

さらに、アントニーン・ドヴォルザークは、第一番の譜面を紛失していたため「新世界より」を第八番目の交響曲とみなしました。

今はこの「新世界より」が第九番とされ、最後の交響曲となっています。

 

ちなみに私は、誕生日も住所も4と9ばかりです。

0

さて、みなさん忘れてはいけません。 

そう、0の存在。

 

正の数でも負の数でもない、自然数なのかも決まっていない、

これまでの数とは圧倒的に性質の違う0。

他の数字は2200歳くらいですが、0はまだ1500歳くらいなのです。

まだまだ若い0という存在は、これからの数学になにかをもたらしてくれるかもしれません。

数の集合

 

参考文献

・『数のはなし―ゼロから∞まで』バニー・クラムパッカー著

・『もしも数字がしゃべったら』高岡昌江・すがわらけいこ著

・『「3」の発想 数学教育に欠けているもの』芳沢光雄著

綾依

元理系+デザイン担当 / 数学科イラストレーター

@aixcheck

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