2017.03.13

卵とコレステロールの関係

おやびん

出典:http://www.tenki.jp/suppl/m_nakamura/2016/03/19/10881.html

みんな大好き(?)卵料理。

そのままご飯にのっけて食べるもよし、他の食材とともに調理するもよし。

私はなんだかんだ気づけば毎日食べているような…。


さて、皆さんは卵にまつわるこんなお話を聞いたことはないですか?


卵を食べ過ぎはコレステロールの摂り過ぎであり、体によくない。

(私の母が卵を食べるときの口癖でもあります。)


これって、本当のところどうなのでしょう?

1日の限度が2個程度という説、一方で青天井に食らって大丈夫であるという説もありますしね。

今回はそんな、卵(鶏卵)とコレステロールの関係についてご紹介していきます。

そもそもコレステロールとは?

コレステロール(C₂₇H₄₆O)とは、たんぱく質や炭水化物と同じく3大栄養素と言われている脂質の一種です。

また、成人の体内には100~120g程度のコレステロールが存在して、主に以下のような働きをしています。

・細胞膜を作る原料の1つとなる

・ホルモンの原料になる

・ビタミンDの合成に使用される

・脂肪の消化をサポートする胆汁酸の原料になる  など


脂質の一種であり、上記のようなたくさんの役割を果たすコレステロールは、人間が生きていくうえで欠かせない物質であることがわかりますね。

コレステロールが悪者扱いされる風潮

「コレステロール」と聞くと、あまり摂り過ぎてはいけないのでは。なるべく控えておこう…。という気持ちにならなくもないですか?

私たちがこの物質を感覚的に悪玉だととらえてしまう理由ですが、それにはある実験結果の影響を受けているからだと考えられます。


それが、1913年にロシアの病理学者ニコライ・アニチコワによる動物実験。


ウサギにコレステロールを多く含んだ餌を与え、血管がどのような変化をするのかという実験を行った結果、ウサギの大動脈にコレステロールが沈着して動脈硬化を起こしたというものです。

これは草食動物のウサギを対象とした実験だったので、脂質に属すコレステロールを体内でうまく処理することができず、動脈硬化が起きたのです。


この実験結果は、雑食である人間には当てはまりません。

しかしながら、これがきっかけでコレステロールの誤った知識が出回り根強く残ったわけです。

結局卵は1日何個まで?

鶏卵は1個あたりコレステロールを約0.20~0.25g含んでいます。

また、厚生労働省が5年ごとに発表している「日本人の食事摂取基準(2010)」によると、コレステロール摂取に関して成人男性は1日0.75g未満、成人女性は1日0.60g未満という基準値が設けられており、この目標値を守ることで生活習慣病を予防できるという形になっていました。

つまり、2010~2014年まではこの基準値に従うことが正しいとされるので、女性は3個以上卵を食べてはいけないということになります。

しかし、2010年から5年を経て発表された「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、コレステロールの基準値が撤廃されているのです。

撤廃された理由は、目標値を決める十分な科学的根拠が得られなかったからだそうです。


以上から、「ある程度卵は食べても問題はないですよ」という国の新たなルールが設けられたとも捉えることができそう…なのですが、やはり完全に動脈硬化、そしてがんとの関わりがないとも言い切れないため、厚生労働省は数値設定をしていないものの、摂取量は抑えることを推奨しています。


よって、ここでは題の答えとして「数多く食べる日もあっていいじゃないか。」を結論とします。


まとめ

卵とコレステロールに関するほんの一部のご紹介となりました。

私が触れることのできなかったお話もたくさんありますので今回は、コレステロールは悪役ではないということだけでも感じていただけたら幸いです。


参考文献

1.コレステロールとは?―体内における役割―

http://kumamoto.lin.gr.jp/shokuniku/eiyochisiki/cholesterol/cholest.html

2.卵のコレステロールは善か悪か

http://www.health.ne.jp/library/5000/w5000347.html

3.日本人の食事摂取基準 厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html

おやびん

競泳好きなカエル。経営工学専攻

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